Nasal Drug Delivery

当社の経鼻投与基盤技術は、
独自の粉末製剤技術と
投与デバイス技術からなる
Combination Technologyです

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Satsuma Pharmaceuticals, Inc.が実施した経鼻偏頭痛薬(開発コード:STS101)の臨床第1相試験結果がHeadache誌に掲載されました

Satsuma Pharmaceuticals, Inc.(以下「Satsuma社」、カリフォルニア州)は、当社トランスレーショナルリサーチ(TR)事業の一環として、当社独自の経鼻投与・製剤基盤技術を応用した経鼻偏頭痛薬(経鼻ジヒドロエルゴタミン、開発コード:STS101)1)を開発するために、2016年に米国に設立された開発会社です。

 

この度Satsuma社は、STS101の薬物動態、忍容性及び安全性を評価した臨床第1相試験の結果が、米国頭痛学会が発行する学術誌Headache, The Journal of Head and Face Pain.に掲載されたことを発表しました。

本論文では、健常人においてSTS101が良好な忍容性(受容可能な副作用)を示すことに加え、ジヒドロエルゴタミン(DHE)点鼻液剤を上回る血中濃度を達成したことから、偏頭痛患者における速やかな頭痛の軽減、日常生活機能の改善及び持続的な頭痛の寛解が期待できることが述べてられています。

 

現在、偏頭痛患者を対象としたSTS101の臨床第3相試験(EMERGE™試験)が進行しており、2020年下半期中(米国基準、7月から12月)に本試験のトップライン結果が発表される予定です。

 

詳細についてはSatsuma社プレスリリースをご参照ください。

 

論文は下記のURLよりご覧いただけます。

A Phase 1, Randomized, Open-Label, Safety, Tolerability, and Comparative Bioavailability Study of Intranasal Dihydroergotamine Powder (STS101), Intramuscular Dihydroergotamine Mesylate, and Intranasal DHE Mesylate Spray in Healthy Adult Subjects

URL:https://headachejournal.onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1111/head.13737

 

1) 経鼻偏頭痛薬

米国における偏頭痛患者は、約3,900万人おり、その市場規模は2017年の時点で約1,800億円にも及ぶと報告されている。本疾患は20 - 40歳代の比較的若い就労年齢層に多いことが特徴で、日常生活の中で不安の種となる頭痛に速効する薬剤の開発が強く望まれている。DHEは、第一選択薬であるトリプタン製剤が効かない患者にも有効であるが、市販のDHE 点鼻液剤は、吸収速度が遅いために効果発現までに30 分ほどかかり、また薬剤吸収がバラつき易く確実な臨床効果が得られにくい。本技術を応用したDHE 経鼻偏頭痛薬は、速やかで高い吸収が可能になるため、市場ニーズへの合致が大きく期待される。