Nasal Drug Delivery

当社の経鼻投与基盤技術は、
独自の粉末製剤技術と
投与デバイス技術からなる
Combination Technologyです

Expertise in Nasal Delivery

3D Nasal Cast Model

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応用領域

当社経鼻投与システムには、3つの応用領域があります。

For Absorption

鼻粘膜は、毛細血管網が発達しており、良好な薬物吸収が期待できます。
即効性を期待する薬物や初回通過代謝を大きく受ける薬物への応用や嚥下が難しい状態での投与などに有用です。

For Vaccination

鼻粘膜へのワクチン抗原接種により、粘膜抗体の産生が期待できます。
鼻粘膜を含む上気道が感染経路の場合、ウイルス等が体内に侵入する前に、粘膜抗体が感染防御に寄与します。

For Nose-to-Brain

嗅部から脳への薬物送達が期待できます。
血液脳関門(BBB)を通過しない/しにくい薬物などついて、脳移行性を高め得る有用な経路です。

全身作用薬の経鼻応用

経鼻応用の利点

優れた経鼻吸収性

  • 即吸収性: 救急処置や急性症状に対して有用(痛みの即緩和など)
  • バイオアベイラビリティの改善:初回通過代謝を受けやすい薬物や消化管内で失活しやすい薬物に対して有用(ペプチドの応用など)

針無し投与(非侵襲性)

  • 針無しで、痛みなく且つ簡便な投与が可能(自己注射を経鼻投与に置き換え)

製剤安定性の向上

  • 粉末製剤であることから、薬物の室温安定性が向上(ペプチドなど)

 嚥下困難時でも効果的な投与方法

  • 疾患、病状、副作用による嚥下困難な場合でも確実に投与可能(嘔気嘔吐、つわり、偏頭痛、アナフィラキシーなど)

経鼻応用に適した疾患領域例

例えば、下記の疾患領域において、経鼻投与の優位性が発揮されます。 μco™ System(ミューコシステム)は、即効性やバイオアベイラビリティの改善に寄与する有用な経鼻投与基盤技術です。

  • 術後痛、癌性突発痛、偏頭痛などの痛み
  • てんかん、痙攣
  • 鎮静
  • 不眠
  • 嘔気嘔吐
  • 腹痛
  • アナフィラキシー
  • 内分泌疾患(ペプチド薬による糖尿病の治療、中枢性尿崩症の治療、分娩後出血の予防など)
  • 婦人科(ペプチド薬による不妊の治療、更年期障害の治療など)

全身作用薬の経鼻応用 – 低分子化合物の経鼻応用

経鼻吸収に影響を及ぼし得る低分子化合物の物性

薬物が鼻粘膜から吸収されるためには、まず薬物が鼻汁に溶解するステップが必要になるため、薬物の溶解特性が吸収に影響を及ぼす重要因子になります。加えて、薬物の分子量や脂溶性(LogP)等が吸収過程に影響を及ぼす重要因子になります。

μco™ System(ミューコシステム)に適用可能な低分子化合物の物性

低分子薬物とμco™ System (ミューコシステム)を組み合わせた経鼻製剤について、 薬物の分子量(MW)とバイオアベイラビリティ(サル)の関係および薬物の油水分配係数(LogP)とバイオアベイラビリティ(サル)の関係をそれぞれ左図に示しました。

上記の結果から、低分子薬物とμco™ System (ミューコシステム)を組み合わせた経鼻製剤について、 50%以上のバイオアベイラビリティ(サル)を達成し得る薬物の物性としては、下記が目安になります。

  • 分子量が 約600以下
  • 油水分配係数(LogP)が約 0 以上
  • 投与量に応じた適当な水溶解度(要相談)

μco™ System(ミューコシステム)の応用例(低分子化合物)

ゾルミトリプタン経鼻剤の臨床データ

偏頭痛患者の最優先ニーズは、痛みの即緩和です。
当社は、ゾルミトリプタンとμco™ System(ミューコシステム)を組み合わせたゾルミトリプタン経鼻剤の臨床試験を米国で実施しました。市販のゾルミトリプタン点鼻剤(液剤)に比べて、当社のゾルミトリプタン経鼻剤は投与直後から血中濃度が上昇し、速やかで、高い吸収性が確認されました。投与後10分までの当社ゾルミトリプタン経鼻剤のバイオアベイラビリティは、市販のゾルミトリプタン点鼻剤(液剤)に比べて、12倍でした。

全身作用薬の経鼻応用 – ペプチドの経鼻応用

経鼻吸収に影響を及ぼし得るペプチドの物性

薬物が鼻粘膜から吸収されるためには、まず薬物が鼻汁に溶解するステップが必要になるため、薬物の溶解特性が吸収に影響を及ぼす重要因子になります。またペプチド薬の場合には、特に薬物の分子量が吸収性に大きく影響を及ぼします。

μco™ System(ミューコシステム)に適用可能なペプチドの物性

ペプチド薬とμco™ System (ミューコシステム)を組み合わせた経鼻製剤について、 薬物の分子量(M.W.)とバイオアベイラビリティ(サル)の関係の関係を左図に示しました。

上記の結果から、ペプチド薬とμco™ System (ミューコシステム)を組み合わせた経鼻製剤について、 10%以上のバイオアベイラビリティ(サル)を達成し得る薬物の物性としては、下記が目安になります。

  • 分子量が 約6,000以下

μco™ System(ミューコシステム)の応用例(ペプチド)

カルシトニン経鼻剤の前臨床データ

ペプチド薬を使用している患者の最優先ニーズは、非注射による治療です。
当社は、カルシトニン(分子量約3,000)とμco™ System(ミューコシステム)を組み合わせたカルシトニン経鼻剤のサルPK試験を実施しました。市販のカルシトニン点鼻剤に比べて、当社のカルシトニン経鼻剤は投与直後から血中濃度が上昇し、速やかで、高い吸収性が確認されました。投与後10分までの当社カルシトニン経鼻剤のバイオアベイラビリティは、市販のカルシトニン点鼻剤に比べて、16倍でした。

ワクチンの経鼻応用

経鼻応用の利点

  • ウイルスの侵入(感染)を粘膜免疫で防御でき(ファーストライン防御)、さらに体内に侵入したウイルスの増殖を抑制できる(セカンドライン防御)
  • 流行ウイルスのタイプが変化しても、高い防御能を期待できる(交叉防御効果)
  • 針無しで投与できる(needle-free)
  • 粉末製剤による室温安定性(cold chain free)
従来型の注射ワクチンは、皮下に注射することにより、血液中に産出された抗体(lgG)が、体内に侵入したウイルスの増殖を防御する効果がありますが、ウイルスのタイプが変わると防御能が低くなるというデメリットも持ち合わせています。対して経鼻ワクチンは、針なしでワクチンを経鼻投与することができ、粘膜免疫機構を活性化させ、鼻粘膜から分泌される抗体(slgA)を産出させることにより、ウイルスの侵入を鼻腔内で防御するため、ウイルスのタイプが変わっても高い防御能を有します。

経鼻応用に適した疾患領域例

  • 呼吸器感染症(Flu, RSV等)
  • 粘膜感染症(HPV等)

μco™ System(ミューコシステム)の応用例(ワクチン)

インフルエンザ経鼻ワクチンの前臨床データ

インフルエンザワクチンの最優先ニーズは、確実な感染防御と交叉防御です。
当社は、インフルエンザワクチン抗原とμco™ System(ミューコシステム)を組み合わせたインフルエンザ経鼻ワクチンのサル免疫原性試験を実施しました。インフルエンザ注射剤やインフルエンザ点鼻剤に比べて、当社のインフルエンザ経鼻ワクチンは、高いsIgA産生が確認されました。インフルエンザ経鼻ワクチンのsIgA産生は、インフルエンザ点鼻剤に比べて、4倍でした。

Nose-to-Brain

経鼻応用の利点

  • 血液脳関門(BBB)を通過しない/通過しにくい薬物の脳移行性を高め得る。
  • 薬物の全身暴露による副作用を軽減できる。
  • 髄腔内投与などの侵襲的投与に比べて、患者への負担が非常に小さい。

経鼻応用に適した疾患領域例

  • 中枢神経系疾患の全般(アルツハイマー病、パーキンソン病、脳腫瘍等)

μco™ System(ミューコシステム)の応用例(Nose-to-Brain)

嗅部領域へのターゲティング送達に関する前臨床データ

嗅部領域へ限定的に投与可能な独自の経鼻投与デバイスを使って、造影剤としてマンガンを配合した経鼻剤をサルへ投与後、MRIでマンガンの鼻腔内分布と脳移行性を確認しました。
投与直後の画像から、マンガンが鼻腔上部の嗅部領域に限定的に分布していることが分かります。投与後24時間の画像から、マンガンが脳内(嗅球)に移行していることが分かります。